成年後見制度より使い勝手の良い「任意後見制度」で認知症から会社を守る/2026.10.21

事業名:気仙沼商工会議所女性会主管 女性経営者公開講演会
演題:「代表取締役が突然正常な判断ができなくなってしまったら、会社はどうなるの‼?」~会社をまもるために今できること~


今回の気仙沼女性会さんの講演会はドキッとするタイトル。
「会社の代表取締役が正常な判断ができなくなったら…!?」。
通常は「後継者問題を早く解決しなくては」と考えますが、そんな悠長なことを言っていられない状況におちいってしまったら私たちは法人を守るために何ができるのでしょうか。

認知症というと、徐々にぼけてきて周りも怪しいとわかるから、適切に対処することができるだろうと勝手に考えていましたが、認知症の約20%は脳血管性の病気に起因しているというのですから、突然急性の病気にかかって認知症になるということもあるのだと改めて認識しました。

では実際に何から始めればよいのか。
最も取り入れやすく、経費も掛からない方法、それは「任意後見制度」というものだそうです。
信頼している人を受任者に定め、本人の判断能力が低下した場合には、資産の使い方や身上監護についてその人に任せますよ、という契約を公証役場でしておくというものです。受任者には自分の妻や夫、息子など家族をあてることができます。成年後見制度のように外部の弁護士などに委任するのではないので、高額な経費が掛かることもありません。

要するに、よく耳にする成年後見制度は、このケースだと代表者が認知症になってしまってからの事後対応であるのに対して、これは事前対応です。本人の意思で信頼できる受任者を決めてあらかじめ任意後見契約をしておくことができるのです。
現在の成年後見人制度は、家庭裁判所が決めた弁護士など家族ではない人が代理人になり、いろいろな判断も家裁の指示に従うことになり、家族にとっては使い勝手の悪い制度になっているといいます。
例えば本人は施設に入所していて自宅に戻ることは難しい状態。介護費用が不足してきたので、自宅か所有するアパートのどちらかを売却しなければならない状況になったとします。家族はアパートは長男に相続させたいので「自宅を先に売却したい」と考えていたとしても、家庭裁判所は「アパートを先に売却する」という判断になり、家族の希望は聞いてもらえないのだそうです。

認知症対策も転ばぬ先の杖ということです。任意後見制度というものをしっかりと調べて粛々と必要な準備を行っていきたいと感じました。
講師の安田先生は東京をベースに活動されていますが、オンラインでの1時間の相談を無料で対応くださるとのこと、具体的な相談先まで提示いただいて次へのアクションを起こせそうです。
経営者の高齢化が進んでいる現代に非常に切実で有用な学びの機会をいただいたと思います。



 


 

参加人数: 2名(仙台から)
寄稿者:
仙台商工会議所女性会 副会長
㈱本田土地建物
取締役 本田直子

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