座談会/CROSS TALK 2024
手探りで進み続けた一年間
本田副会長(以下:本田):この一年間の委員会活動を振り返っていかがでしたか?
藤居委員長(以下:藤居):ビジネスデザイン委員会の活動としては、先進的なビジネスを実践している企業の視察や、経営者の講演、経営の革新に役立つ研修などを行いました。昨年の9月には、「次世代放射光施設ナノテラス」の視察を行い、青年会のメンバーにも参加いただくなどとても好評をいただきました。
今年4月から本格運用されるナノテラスは、私たちの生活や産業分野に新たな可能性をもたらすとして、国内外からとても注目されている施設です。当日は「株式会社ティ・ディ・シー」の赤羽優子社長の講演会も行い、町工場から世界に羽ばたく企業になるまでの経営論、常に進化していく姿勢など、講演の内容に共感し、とても学びの多い時間となりました。
猪股会長(以下:猪股):青年部の方にお声がけをして参加してもらえたことは、とても意味のあることですよね。
藤居:こういった講演も、委員会メンバーの人脈から生まれています。委員会としてみんなで探りながら進めているところではありますが、どんどん魅力あるものを企画していきたいですね。
森委員長(以下:森):ダイバーシティ委員会は、委員会のメンバーがとても積極的で、若い方や小さいお子さんがいらっしゃる方も参加してくれています。「途中までしか居られないのですがいいですか?」というように、気軽に参加できる雰囲気があり、ダイバーシティ委員会の目指す「さまざまな立場の方が共存できる社会」というものを、メンバー自身が実践しています。
猪股:常任委員会の場にお子さんも来ていたことがありましたよね。それがとても自然で、誰もそのことに関して違和感を持たずに受け入れていたことがとても素敵でした。
大原委員長(以下:大原):既にその場が「ダイバーシティ」を表していましたよね。
世の中が色々な変化をしていて、このダイバーシティ委員会を入り口にして、私も新しい情報をしっかり勉強していきたいなと思いました。
森:ダイバーシティ委員会は昨年7月7日に行われた東北六県大会の担当となっており、新しい委員会になって初めての行事だったので、まずは委員同士のコミュニケーションを深めることから始めていきました。
猪股:そもそも女性会に六県大会や全国大会というものがあることが、あまり認知されていなかったですよね。少しでも自分の身近に引き寄せて考えていただきたいなと思って、委員会ごとに担当制にさせていただきました。
森:私も含めて初めて参加した方もいらっしゃったと思いますが、とてもいい勉強になりましたし、メンバー間の距離を縮める有意義な時間となりました。今年の全国大会は滋賀県での開催になりますので、全国大会も楽しみにしています。
大原:社会貢献委員ではまずメンバー皆さんの意見を聞くことから始めました。皆さんとても熱心で「女性会として社会貢献したい」というお気持ちが強く、「学ぶだけでなく活動を継続していきたい」という意見を多くいただきました。
女性会全体で行っていく社会貢献活動を準備するのが社会貢献委員の役割だと思っているので、女性会全体にアンケートをさせていただきました。
アンケートの中からキーワードがいくつか出てきたのですが、その中でも関心が高かった「フードドライブ」を、女性会が継続して取り組んでいく事業として定着させていきたいと方向性を定めました。
仙台市の方のお話を聞くと、家庭からの食品ロス量は事業系からのものを上回っているということで、家庭での食品管理を学ぶことも改めて必要なのではないかと考えています。
女性会という小さな枠だけで実践するのではなく、商工会議所や学校など、少しずつ活動の輪を広げていきたいと思っています。
女性会の魅力『繋がる力』
猪股:社業を超えてさまざまな方と「繋がれる」ことは商工会議所の魅力のひとつだと感じます。ビジネスデザイン委員会のお話にもあったように、メンバーの人脈を生かすことで講演をいただけたり、社内貢献委員会でもフードバンクに協力したいと言ってくださる方がいたり。そういった繋がりがすっと生まれていくことは本当にマジックのようで不思議ですよね。
大原:今後さらに女性会の枠を超えた集まりを増やしていくことで、活動に共感し、行動してくれる方が増えてくると思っています。女性会が中心になって、少しずつ活動の幅を広げ大きな輪に広げていきたいです。
本田:まさに「笑顔繋がる女性会」ですね。 その繋がるという意味が、更にレベルアップしている感じがします。
猪股:女性会としても色々な年代の方がいるっていうのは女性会の魅力ですし、私自身も、若い方の意見にすごい刺激を受けたり、先輩たちの言葉に学ぶことも多くあります。同じ女性経営者として相談ができる安心感もあり、励みにもなるので、そういう意味でも繋がりはとても大切だと感じます。
それぞれの色をいかし、次のステップへ
森:ダイバーシティ委員会はとにかく積極的に意見してくれる方たちがとても多いので、来年度は委員会として集まる機会を増やし、もっと話を聞ける場を設けたいと思っています。
他にも、委員会を進めるうえで「相手を知る、自分を知る」という機会も必要だと思います。
自分を知らなければ相手にもどう接したら良いかわからないですし、相手のこともわからないと、どう受け入れたりしていいかわからない。エニアグラムなどを使い、お互いを知る機会を設けることで、コミュニケーションがさらに広がっていけばいいなと思っています。
藤居:ビジネスデザイン委員会では新年度の事業として、まずは最先端のものを体験してみるという内容もいいのではないかと思っています。たまには仙台を離れ、東京などで最先端の施設や事例を視察し、地元に持ち帰ることも必要だと思います。
その他にも、仙台の国際化について興味を持っているメンバーが多く、伝統企業の海外進出や、在仙外国人の方との交流、海外視察など、女性会全体や青年部・親会と連携しながら将来これらの事業を実現させていきたいです。
大原:少し先の話にはなりますが、女性会のホームページに「社会貢献」というカテゴリーを作りたいと思っています。社会貢献をしている企業のロゴを掲載し、その会社がどんな社会貢献をしているのかがわかるような仕組みがあると、女性会のホームページを通して、それぞれの企業の活動が繋がっていくのではないかと思います。
猪股:委員会を発足するときに、どのように運営していこうかと何回も話し合いを重ね、現状の社会課題に着目してこの3つの委員会がスタートしました。今日のお話を聞いて、まさしくタイムリーな分野だったなと感じました。
メンバーと共に進めていく中で、委員長自身のやりたいこともどんどん出てきて、ビジネスをやるときのような面白さみたいなものを委員会活動で感じてくれているように思います。委員長の強い思いや、それに賛同するメンバーがいて、委員会それぞれの色が表れていて素敵ですね。これからもそれぞれの委員会の特徴を伸ばしながら、次のステップへと前のめりに活動してほしいです。